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パ・リーグ3強キーマンインタビュー

菊池雄星インタビュー 奇跡を呼ぶ剛腕 「今年は昨年と違い、しっかりとバッターと対戦することができている」

 

7月21日から13連勝果たして、一気に上位2チームとの差を縮めた西武。強力打線はもちろん、先発陣の中心にいる新エース・菊池雄星の存在も大きい。左腕からの剛球を武器に、投手3冠を争っている菊池は奇跡の逆転Vへ向けて静かに、熱く、燃えている。(記録は8月20日現在)
取材・構成=小林光男、写真=桜井ひとし


迷いなきフォームが好調の最大要因


突然の指摘だった。8月17日の楽天戦[メットライフ]に先発した菊池雄星。初回をゼロで切り抜けて迎えた2回、2段モーションを球審から指摘された。シーズンも終盤なのに、なぜ今なのか──。釈然としない思いもあったが、マウンドで心が乱されることはなかった。クイック投法に切り替え、その後も9回まで楽天打線に得点を与えず。その裏、栗山巧のサヨナラ3ランが飛び出し、菊池は今季12勝目を手にした。

──今季、ここまで抜群の投球内容です。

菊池 1年間、安定した投球を続けるという目標がしっかりできています。状態が良くても、悪くても、試合を作ることを大事にしようと思っていましたから。大崩れしたのは1試合だけ(6月23日、ソフトバンク戦=2回1/3、7失点)。それ以外は粘り強い投球ができています。

──それができている要因は?

菊池 投球フォームに迷いがないことです。昨季までは打たれたら、「どこかフォームが悪いのかな」と考えてしまうことが多かった。しかし、今季はそういったことがないです。だから、しっかりとバッターと対戦することができている。昨季までは自分自身と戦っていた。どういうフォームにすればいいか、と。そこばかり意識していましたから。

──股関節、体幹と体の軸を意識し、腕を振るのではなく、体に巻きついてくるイメージだそうですね。

菊池 土肥(土肥義弘)投手コーチと投球フォームを固めて、今では・・・

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