虎の若きエースとなっていた藤浪晋太郎が不振を極める中、同級生、ドラフト2位の小野泰己が先発ローテに起用され続けている。春季キャンプ中、金本知憲監督から真っすぐの伸びを絶賛され、5月に一軍昇格。しかし、一軍先発デビューから12試合勝ち星がなく7連敗を喫し、13試合目で初勝利をつかんだ。その中で課題を一つずつクリアし、今では貴重な先発投手として「超変革」の中心的投手となりつつある。 取材・構成=椎屋博幸、写真=松村真行 ※成績・記録は9月24日時点 変化球の精度を上げていく
5月21日のヤクルト戦[神宮]で一軍初登板初先発デビューを飾った。だが初勝利(8月29日、ヤクルト戦=甲子園)まで約3カ月を要した。その間、明らかにプロのカベにぶつかっていた時期もあった。そこを乗り越え、真のプロ投手としての歩みを始めている。 ──
阪神ファンの声援はマウンドで力になりますか。
小野 ピンチのとき、声援をいただけるので本当にありがたいです。甲子園での阪神ファンの激励は、マウンドでよく聞こえています。一方で、投げているとき、相手チームの応援は聞こえていないんです。ほかの球場でも聞こえていません。
──いい内容の声援で覚えているものはありますか。
小野 9月9日の
DeNA戦[甲子園]で先発し、7回を投げ終わったときですね。ベンチに帰るときに「ナイスピッチング!!」のひと言はすごくよく聞こえました。同点に追いつかれての降板だったんです。この回0点に抑えられなかった自分への歯がゆさを感じながらベンチに帰っていたときだったので……。ありがたい言葉でしたけど。
──8月29日のプロ初勝利のときの声援というのはいかがでしょうか。
小野 あのときはたくさんの声援をいただいたので、本当にうれしかったですね。カメラのフラッシュもすごく多くてまぶしかったです(笑)。
──5月後半以降、先発のローテーション投手としてマウンドに上がっています。新人ですから、そろそろ疲れを感じている時期だと思います。
小野 実は、思ったほど疲れは・・・
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