期待がふくらむ大型スラッガーだ。高校通算65本塁打と抜群の長打力に、逆方向にもスタンドインできるだけのパワーと技術を携える。研究熱心な性格とたゆまぬ努力で、成長の一途をたどってきたが、なおも口にするのは「もっともっと成長する」──。ブレることのない“信念“を持つ安田尚憲は、地に足を着けて日本最高峰の舞台に挑む。 取材・文=鶴田成秀、写真=太田裕史 1年前に決意したプロ挑戦。高い目標が成長を支えた
夏が終わっても、グラウンドには、いつもと変わらぬ安田尚憲の姿があった。マシンを相手に木製バットで打ち込み、後輩たちに交じって三塁守備でノックを受ける。今夏の大阪大会準決勝で、大阪桐蔭高に4対8で敗れた翌日も、休むことなく汗を流し続けた。
「自分はまだまだヘタクソ。『プロに入れるかも』というだけで満足しているようではダメ。もっと上にいきたい。だから、練習しないとダメなんです」
とても18歳とは思えぬ落ち着きぶり。周囲が“ドラ1候補”と騒ぎ立てても「今、自分ができることをしっかりやるだけ」と浮かれる様子はない。それもそのはず、“プロ挑戦”の決意を固めたのは1年も前のことだ。昨秋の神宮大会終了後に岡田龍生監督に思いを伝えた。
「より高いレベルで野球をやりたいです。高校卒業後はプロに挑戦しようと思っています・・・
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