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第2のスタート地点 それぞれの道へ

引退を決意した男たち 阪神・新井良太 新米コーチとして若虎と向き合う

 

新入団選手がいれば、現役引退を決意した人間もいる。結果がすべてのシビアな世界は数字で選手の価値が判断されてしまう。思うような結果が残せないやるせなさと無念の気持ちを抱えながら、葛藤しながらユニフォームを脱いだ男たち。彼らは新たな思いを胸に、第2のキャリアを歩み始めている。


 新米コーチは少し照れながら苦笑いした。「大変やね。選手時代のほうが楽だった気がする」。11月。新井良太二軍育成コーチは高知・安芸秋季キャンプに同行し、本格的に指導者デビューを果たした。まだ1日の流れがつかみきれず、心身ともに疲弊する毎日。それでも表情から充実感が漂うのは、慣れないコーチ業に全力投球を続けている証だ。

「やっぱり、みんな良くなってほしいからね。中途半端というか、軽はずみなことは言いたくない。いろんなことに気づいてあげたいと思ったら、神経をすり減らして見続けるしかないからね」

 今季限りで12年間の現役生活を終えた。34歳。今季はわずか17試合出場で1安打、打率.063に終わった。とはいえ・・・

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