今季、首位打者に輝いた西武のトップバッター・秋山翔吾と驚異の奪三振能力を誇る楽天のエース・則本昂大が登場。この2人、グラウンドでは火花散る激しい戦いを見せるが、根底に野球に対し通じ合う思いがある。今年の球界の主役でもある2人に、思う存分にホンネで語り合ってもらった。 取材・構成=小林光男、阿部ちはる、写真=川口洋邦、BBM 秋山の返しに「怒ってんすか?」
今季、西武と楽天は終盤、熾烈な2位争いを繰り広げ、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージでも第3戦までもつれ込む接戦となった。その両チームの中心選手である西武・秋山翔吾と楽天・則本昂大。シーズンオフとなり、ライバル意識は一旦置いてもらい、リラックスしながら話をしてもらった。侍ジャパンでも交流があるだけに息の合ったやりとりを見せる2人。それはお互いにリスペクトし合っているからこそ。ただ、別件の取材により、則本が少し遅れてくるところから対談が始まり……。 則本 先輩! お待たせしてすみません(笑顔)!
秋山 いいよ。遅れて来たのはノリのせいじゃないから。
則本 すみませんでした! また怒ってんすか?(ニヤニヤ)
秋山 大丈夫、大丈夫、まだ怒ってないよ(笑)。後輩たちはみんなこんな感じなんですよ。菅野(
菅野智之=
巨人)や千賀(
千賀滉大=
ソフトバンク)もそうだし。
則本 ハハハハハ!
秋山 ジャパンのときはまあひどい。
則本 菊池涼介さん(
広島)とかもね。
秋山 キクもひどいね。
則本 秋山さんは僕らが発した言葉に絶対リアクションが返ってくるので、ついいじりたくなる(笑)。言ったことに対して10返ってくるみたいな。
秋山 なにそれ。めちゃくちゃうるさいヤツじゃん(笑)。でも無視は良くないし、かといってつまらない返しをしても……と思うからそれなりには考えているんだよ(笑)。なのに、それの返しが「怒ってんすか?」ってくるから、もう意味が分からない!
則本 ハハハハハ!
秋山 ジャパンの投手陣3人(則本、菅野、千賀)は強めの束になってくる(苦笑)。その後ろで松井(
松井裕樹=楽天)君もニヤニヤしている感じだよね。
則本 あいつはまだ様子をうかがっている感じ。7歳違いですもんね。
秋山 でも、いつかいける(いじれる)と思っているね。
──年齢は2歳違いながらとても仲が良いのですね。お2人が話すようになったきっかけは?
則本 先輩であるチームメートの青さん(
青山浩二、八戸大で秋山の先輩)とかに挨拶に来ているときに、塩見(
塩見貴洋、八戸大で秋山の同級生)さんがいじっていたから、僕もいけるんじゃないかな、と。
秋山 いじり始めるの早かったよ。
則本 でも、めっちゃよく打つんで「打たないでくださいよ」みたいな感じから始まったと思います。だってめっちゃ優しいから。まじめだし。
秋山 それはいい印象だね(笑)。
則本 最初はこんなにしゃべる方やとは、正直思ってなかったですけどね。寡黙で、返しもなく、流されるんかなあと思ってました。でも、秋山さんからしゃべりかけてくれることも結構あるので、すごいいい人やな、しゃべりやすいなって。でも話すのはたあいもないことですよね。
秋山 投手のことは分からないから。でも、対戦相手として・・・
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