星野仙一氏に導かれて入ったプロの世界で、順調に成長を続けている。則本昂大、岸孝之、そして田中将大。エースと呼ばれる男たちの姿、言葉から影響を受け、ステップアップへの糧とした。犬鷲の未来のエースと期待される右腕は、2年目を飛躍のシーズンとすべく、努力を続ける。 取材・構成=富田庸、写真=前島進、上野弘明(インタビュー)、BBM ※成績・記録は3月11日現在 甲子園で味わった緊張感と高揚感
プロ1年目、沖縄・久米島での一軍キャンプ入りは、いわば“お試し期間”だった。だが、今年は違う。昨季の8試合登板という貴重な経験を礎にして、投手として一回り大きくなった。梨田昌孝監督は、2月の段階で藤平尚真の開幕先発ローテ入りを明言。その期待は高まる一方だ。 ──久米島、金武での春季キャンプを一軍で完走しました。振り返ってみて、どんな時間になりましたか。
藤平 体の疲れはかなりありましたけど、それがキャンプだと自分では思っているので。しっかり疲労を抑えながら、それでもできる範囲で最大の練習を、自分ではやってきたつもりです。
──入団して2年目ですか、テーマを持って取り組んだことはありますか。
藤平 1年間、一軍の先発ローテーションで回りたい、いや、回らなきゃいけないと思っているので、それに向けて準備を進めました。去年は球数制限などがあったので、思い切りできない部分がありましたけど、今年はしっかりと自分を追い込むことができました。ブルペンに入れる日にはできるだけ入り、投げ込みをするように意識していました。
──球数も増えたのでしょうか。
藤平 そうですね。ブルペンでの立ち投げも含めて、200球ちょっと投げた日もありました。それがちょっとずつ、成果としても表れていると感じます。
──自身では、投げ込みにどんな意味があると考えているのでしょうか。
藤平 投球フォームを固めるためには、体で・・・
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