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頂点へ、挑む男たち

阪神・メッセンジャー インタビュー エースとして“優勝”を目指す「エースとは困ったときほど、チームを助けられる投手。それを証明してきた」

 

3月30日の開幕戦、阪神のマウンドには4年連続でこの男が上がる。ランディ・メッセンジャーだ。今や誰もが認める虎のエース。昨年8月に東京ドームで打球を受け腓(ひ)骨骨折、患部にはいまだにプレートとボルトが入っている。そのマウンドでリベンジを誓い、「優勝」へ向けシーズンを投げ抜くつもりだ。
取材・構成=椎屋博幸、写真=毛受亮介(インタビュー)、通訳=吉村翼


中日戦の4失点は出合い頭のもの


キャンプイン直前に金本知憲監督から4年連続で開幕投手に指名された。キャンプも順調に過ごしてきたが、2月後半にまさかの右肩違和感を訴え、投球を回避。回復を見せた3月9日、約3週間ぶりの実戦となる中日戦[甲子園]で先発。だが初回にいきなり4点を奪われた。

 開幕が近くなってきたけど、今のところ、そしてこれからも緊張はまったくないよ。沖縄・宜野座キャンプの2月後半、キャッチボールを回避した。右肩に違和感があったからね。あのときは、自分の中でおかしいと感じる部分があって、確かめてみたら、実際にそういうことだった。ただどうしたら回復させることができるのか分かっていたから、それ以降はしっかりと調整してきたことでいい感じに戻っているよ。原因? まあ、4人の子どもたちを持ち上げ過ぎたのかなあ、冗談だけど(笑)。

 その後に、3週間が空いて投げた中日戦の1回に4失点をしたけれど、このときも焦りなどは、まったくなかった。僕の中では、大阪に帰ってきてから開幕までの期間が第二のキャンプだと思っているからね。

 実戦から3週間も空いたこともあり、初回はストライクを取りいくときに高めに入った。そして左打者なら内角を狙ったボールがシュート回転して打ちやすい真ん中寄りのコースに入り、右打者なら外角を狙ったボールが同じようにシュート回転で真ん中に入っていた。さらに悪い巡り合わせで、中日の若い選手たちが初球からアグレッシブにバットを振ってきたんだ。

 つまりストライクを取りにいったボールが甘くなり、積極的に打ってきた打者と必然的にマッチしてしまい、ヒットを打たれることになった。それにバックドアを狙ったスライダーが真ん中に入り、打たれるというのもあった。だから課題は、初回の入り際でしっかりコントロールできるようにしていくことだね。それをクリアしていけば、まず打たれることはないと思っている。

 もし、マウンドで・・・

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