開幕から西武打線が好調だ。4月22日現在、チーム打率.289、118得点はリーグトップ。8、9回で8点差をはね返す大逆転勝利も演じてみせた。獅子打線の一、二番を担う秋山翔吾と源田壮亮に、首位を行く原動力となっている打線について語り合ってもらった。 取材・構成=小林光男、写真=矢野寿明 つなぐ意識で大逆転
0対8と劣勢の展開から8回裏に一気に7点を挙げ、1点差に迫った後、9回表の守備中のことだった。遊撃を守っていた西武の源田壮亮は二塁の
浅村栄斗からささやきかけられた。
「ゲン(源田)が出たら、オレ、バントするかも……」
プロ野球史上初、8、9回の2イニングで8点差をひっくり返して大逆転勝利を手にした4月18日、
日本ハム戦(メットライフ)のことだ。
「言われたときは『エッ、マジっすか』と驚きました。同時に『そこまで考えているんだ……』と。なんとか塁に出ないといけないなと思いましたね」(源田)
迎えた9回裏、先頭で打席に立った源田は2ボール1ストライクから4球目、
石川直也が投じた148キロのストレートを三遊間にはじき返した。そして打席には三番の浅村。“予告”どおり浅村はいきなりバントの構えを見せた。120キロのカーブを見逃しストライクとなったが、こういったつなぐ姿勢をクリーンアップが見せるところに西武打線の神髄があるのかもしれない。
秋山翔吾は言う。
「浅村のバントって・・・
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