週刊ベースボールONLINE

2019新天地に翔る──。移籍選手インタビュー

浅村栄斗(西武→楽天)インタビュー 目指すはキャリアハイ 「一度きりの野球人生。人に左右されることなく、しっかり決めたいと思っていた」

 

このオフ、同じパ・リーグ内で大きな戦力の移動があった。まずは2018年のリーグ覇者である西武から、最下位に沈んだ楽天へ移籍する浅村栄斗。プロ10年目のシーズン、自身初の歓喜を味わうとともに、球団新記録となる127打点をたたき出し、2度目の打点王に輝いた。数々の功績を置き土産にし、仙台へと旅立った男の「決断」に迫る。
取材・構成=富田庸 写真=川口洋邦(インタビュー)、BBM


本当に長かった決断までの1カ月


 西武のために残留したほうがいいのか、それとも――。11月7日、西武の球団事務所で国内FA権行使を宣言してからも、ずっと思い悩んできた。行使を決めたのはCSファイナル敗退後で、当時は「ライオンズを最優先で考えたいと思います」と発言している。新聞紙上には「ソフトバンク4年28億円」「西武4年20億円」「楽天4年20億円超」「オリックス4年20億円前後」の見出しが躍った。だが、浅村にとってマネーゲームは別次元の話。決め手は、どこでプレーすれば自分、そしてチームのためになるのか。その結果、選んだのが楽天だった。

――12月1日、イーグルスファンの前で入団会見を行いました。

浅村 まさかファンの方がいるなんて思っていなかったのでうれしかったし、また、僕の名前が書いてあるボードも掲げて出迎えてくれて。あらためて、温かいファンの人たちだなと思いました。もちろん、楽天生命パーク宮城で試合をする際にはそう感じていましたから、その雰囲気の中で戦えるのはありがたいです。

――決断の決め手の一つに、石井一久GMの言葉があったかと思います。具体的にはどんな言葉を。

浅村 カズさんとは西武時代に一緒にプレーさせてもらっていました。カズさん自身も海外を含めた移籍を数多く経験されていて、「それがすべてプラスになった」と。「移籍しないと分からない部分もある」とも言われて。自分がプロという世界でやっている以上、いろいろなことを経験したいと思って毎年プレーしてきましたから、これらの言葉は本当に胸に響きましたね。また、「楽天には・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング