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「10.26」を待つ逸材 大学生編

早川隆久(早大・投手) 「無敗」を掲げる151キロ左腕の真骨頂 「こういう時期だからこそ、努力する姿勢に差が出る」

 

全国には26大学連盟があるが、24連盟は春季リーグ戦を中止。延期で開催を準備しているのは、東京六大学(8月10日予定)と関西学生(同9日予定)のみである。2015年秋以来の東京六大学制覇を目指す主将兼エース左腕は、新型コロナウイルスの活動自粛期間を有効活用。誰もが認める「ドラフト1位」にふさわしい数字と、チームの結果にこだわる。
取材・文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎

安部球場の左翼後方のブルペンで力強い投球。ボールをつぶしているのが分かる。指にかかっている証拠だ


 今回の使用写真を見せると、早川隆久は「自画自賛ですかね」と、冗談交じりにニヤリと笑った。ボールがしっかり指にかかっており、リリース時にうまく力が伝わっている。

「(ボール)切るというよりは、外旋させて押し込むイメージです。押し込まないと、抜けてしまいますので」

 しなやかな腕の振りは、釣り竿を連想している。竿を持つ手が骨盤で、竿先が指先。骨盤が回ることで腕がしなり、加速して振られるのだ。

 スポーツ科学部に在籍。ピッチングへの探求心が深く、投球フォームついては、大学のゼミでも研究している。卒業論文は自らを被験者にして動作解析し、考察していくという。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、早大野球部は3月28日以降、大学からの要請により活動自粛。緊急事態宣言の解除を受け、6月8日から通常練習を再開している。早川は東京都西東京市内にある野球部の「安部寮」で約2カ月の自粛生活を送った。不要不急の外出禁止。外へ出るのは、寮の食事が出ない日曜夜と月曜に、近くのスーパーで弁当を購入するだけ。大学はオンライン授業。朝8時の点呼から、夜10時に就寝。主将兼エースとして、日常生活から模範的な行動をしてきた。

 この2カ月の過ごし方により、大きな差が出る・・・

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