週刊ベースボールONLINE

2020新人王最有力候補インタビュー

巨人・戸郷翔征インタビュー とことん意識する男 「新人王は1つの基準にして意識していいイトルなんじゃないかと思っています」

 

パ・リーグがロッテの若き主砲なら、セ・リーグは首位独走の巨人で開幕から先発ローテーションを守る、2年目右腕が大本命だろう。セのハーラーダービーでも7勝で3位タイにつける。昨季最多勝(15勝)でブルージェイズに移籍した山口俊の穴を埋めることを誓う20歳は、タイトルを視界にとらえている。
構成=坂本匠 写真=桜井ひとし、BBM ※成績は9月17日時点


強気の投球貫き前半戦で7勝


 ブレークの予感は、昨季終盤戦から漂っていた。5年ぶりVを決めた9月21日のDeNA戦でも先発(※これがプロ初登板)を任され、実に堂々としたマウンドさばきを見せた。今季は開幕から先発ローテーションの一角を任され、今や菅野智之と並んでカードの頭を託されるまでの信頼を勝ち取っている。

──チームは72試合を終えた時点で優勝へのマジック「38」を点灯させました。戸郷選手はここまで11試合に登板、菅野智之選手とともに、開幕から先発ローテーションを守り続けています。2年目のここまでのシーズンを振り返ってください。

戸郷 まだ50試合近く試合は残っていますが、前半戦を終えた段階では、自分の力を半分以上は出せているんじゃないか、という感覚があります。ただ、その半分はリリーフの皆さんや野手の皆さんに頼ってしまっている部分ではあるので、反省も同じくらい多いです。

──今季初戦が6月23日の広島戦(東京ドーム)。ここから3連勝を飾って幸先の良いスタートを切り、8月は4戦4勝で、トータル7勝(3敗)はセ・リーグ3位の勝ち星と、結果が出ています。

戸郷 数字に関しては良い感じでついてきてくれていて、想像以上の結果が出ているんじゃないかと思います。最終的に1シーズンを戦ってみてどうかですが、オフとキャンプを通じて取り組んできたことの成果が少しずつ現れているのかなと。

──1年目を終えた昨オフは、ブルージェイズに移籍した山口俊選手と自主トレをともにしていました。「球速アップと、相手を押し込む球威のアップ」がテーマだったとか。

戸郷 そうです。一番は「俊さんから吸収できることは全部吸収する」ことでした。タイプというか、ピッチングスタイルという部分で少し似ているところがあるかなと思っていまして。ただ、自分はまだまだ細くて体重も軽いですが、球速アップと、相手を押し込む球威のアップを目指すには、どうしても体重を増やすことも必要でした。俊さんとの食事、すごい量を食べるんです。おかげで体重がアップして(※公式では昨季の72キロ→75キロ)、シーズン中は減ってしまうかな? と思ったんですが、今もキープできています。

──内容的には思い描いているピッチングをできていると思いますか。

戸郷 ピッチャーの一番の生命線は・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング