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クローズアップインタビュー

オリックス・吉田正尚インタビュー 狙いを定めて 「根拠を持って打席に立てている」

 

昨季からの課題を克服して進化を示し、パ・リーグの首位打者をひた走るも「まだまだできる」と、あくなき向上心を胸にバットを振る。「7割は失敗ですから」と満足することは決してない。迷いをかき消し、“自分のスイング”をするべく、確かな狙いを定めて打席に立ち続ける。
取材・構成=鶴田成秀 写真=佐藤真一、BBM ※成績は9月27日時点 

ベンチからイメージをふくらませて打席に備える。確かな準備が高打率につながっている


頭と体で持つ打席での根拠


 最大の魅力は豪快なスイングだが、その思考は柔軟だ。確かな意識を持って打席に立つからこそ、スイングに迷いは生まれない。その結果が、ハイアベレージにつながっている。

──月間打率.430で8月の月間MVPと、ここまで高打率を維持しています。

吉田 開幕してからなかなか状態が上がらず、スタートは去年と一緒で悪かったんですけど、そこから徐々に上がってきた感じですね。8月も結果が出ましたし、ここから勝負の後半戦。納得いかない打席が、まだありますし、自分の中では“そこそこ”という感じなんですよね。

──“そこそこ”ですか。

吉田 打率に関しては、思ったより高い数字を残せていますけど、自分としては、まだまだだと思っているんです。納得いかない打席を減らせれば、数字の面でも、まだ上を目指せる。全部の打撃部門でタイトル争いに加わることが個人としての目標。打点や本塁打は、数字を見ても分かるとおり、まだまだなんです(12本塁打、52打点)。

──その中で、打率はリーグトップを維持。高打率を自己分析すれば、要因は、どんな点にあるのでしょう。

吉田 コンディションがいいことが一番。開幕からずっと体の状態がいいんです。今年は開幕が延期したとはいえ、開幕日が6月19日に決まってからは、そこに向けてしっかり逆算して動いていましたし。チームとしても(ファームの球団施設の)舞洲も使えましたからね。それが良かったのかな、と。

──ここまで初球打率は.382。その初球の意識も一因に挙げていましたね。

吉田 それもあります。どのカウントでも変わらないことでもありますが、・・・

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