貧打線と言うなかれ! ソフトバンクと優勝争いを演じるなど、2020年のパ・リーグを盛り上げたロッテだが、打線を見れば3割打者は不在で、チーム打率は12球団で最下位。さらに得失点差はマイナスと、リーグ2位躍進を果たしたチーム成績とは思えぬ数字が並んだ。だが、その中で突出する数字が四球だ。安打ばかりが打撃ではないことを、“全員野球”で証明している。 2020年シーズン初のサヨナラ勝ちとなった6月23日のオリックス戦(ZOZOマリン)も、四球と足を絡めた攻撃だった
好球必打の証し
猛打をふるう強力打線ばかりが、勝利を呼び込むわけではない。2020年のロッテ打線が、ひとつの“攻撃の在り方”を示している。チーム打率はリーグ最下位の.235で、規定打席に到達打者の中でのチーム首位打者は
中村奨吾の.249と、3割打者は不在だった。それでも、シーズン計461得点と打率上位球団に引けをとらなかったのは、リーグ最多491四球をもぎとったことが大きい。
実際にナインも「安打も四球も“出塁すること”に変わりはない」と口々に語るなど、選球の意識は高く、この言葉どおりに四球と安打の扱いを同じとし、2つの数字を足してみると・・・
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