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2021 OPENING PITCHER INTERVIEW

ソフトバンク・石川柊太インタビュー 「勝つ」と心に決めて 「悔しい思いだけはしたくない」

 

プロ入り8年目で初の大役にも、気負いはない。いつもと変わらず、一人ひとりテンポ良く。開幕戦特有の雰囲気の中で、自分がどこまでできるのか、楽しみでもある。「通過点」を超え、右腕はまた強くなる。
取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭

「3.26」に向けて、オープン戦からは球数も徐々に増やしている


開幕戦だから、はない


 リーグ連覇、5年連続の日本一を目指すチームにおいて、「3.26」は143試合分の1であると同時に、大事な“スタート”でもある。千賀滉大東浜巨の出遅れもあって、昨季の最多勝&勝率第一位右腕は、開幕投手を任せるにふさわしいと言えよう。しかし、当の本人は、開幕戦を1つの通過点と位置づけた。それが何とも石川柊太らしかった。

──間もなく2021年シーズンが幕を開けます。準備はいかがですか。

石川 今のところは、着々と進んでいますかね。試合での登板という部分では、前々回(3月5日の阪神戦=PayPayドーム)、前回(12日のヤクルト戦=神宮)と、ある程度球数は投げられましたし。開幕前最後の登板もしっかりと投げ切れてそれなりにいい手応えがあれば、なおさらいいかなというところです。

──開幕投手からスタートするシーズンですが、心持ちなど、これまでと違ったりはしますか。

石川 いや、特には。でも、何て言うんですかね、今年は春のキャンプもそうでしたが、これまでのシーズンとは自分の中で少し違った雰囲気があるのも事実。何かこう“任されている感”があるというか。(工藤公康)監督は「若手」「ベテラン」という言い方をされるんですけど、自分はもう「若手」というくくりではない。かと言って「ベテラン」でもないわけで。その微妙な狭間で、自分で調整することが許されている、むしろ「自分でやってくれ」みたいな感じがあって。以前に比べて気に掛けてもらえる部分が減ったのは、それだけ信頼を得られたというのと同時に、少し不安があるかもしれないです。

──調整の面だけでなく、信頼という部分では自身初の大役に。千賀投手、東浜投手が出遅れる中で、首脳陣の満場一致で開幕投手に選ばれました。

石川 そのことは監督からも伝えられました。ただ・・・

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