楽天が、後半戦も止まらない。
シーズン前半戦を2位と2ゲーム差の首位で折り返すと、7月24日のペナントレース再開以降も盤石の戦いを続けており、10試合を終えた時点でゲーム差は7へと広がった。
混戦パ・リーグを抜け出しつつある好調楽天の、強さの秘密に迫る。 ※記録はすべて8月5日現在。
写真=榎本郁也、桜井ひとし
昨季の教訓を生かした球宴期間の紅白戦 バットを握る
嶋基宏の両手に、汗がにじんだ。7月26日の
ロッテ戦(Kスタ宮城)。2対2の同点に追いつき、なおも一死満塁。カウント2-2から2球ファウルにし、7球目はボールでフルカウント。1球ごとに本拠地の興奮が高まる。さらに3球ファウルで粘った。そして、11球目。痛烈なライナーが左中間へと飛んだ。球場のボルテージは、最高潮に達した。
「本当にめちゃくちゃ緊張して。僕がダメだと次の打者に重圧がかかる。とにかく僕で決めよう、と。最後を決めたのは僕ですが、皆がつないでくれた。チームの勝利です」
田中将大が14連勝をかけて登板した試合。1点差で迎えた最終回の逆転サヨナラで、沈みかけていた無敵のエースを救った。首位を快走するチームの底力を象徴する勝利だった。
6月以降として球団史上初めて首位に立ったのは、7月4日。そこから一度も譲らないどころか、2位との差を着実に広げている。昨季はこれも球団初となったAクラス・3位で前半戦を折り返したが・・・
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