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勝利のために9年連続Bクラスに沈んだが、若手の台頭など得たものも大きかった1年だった。今季から扇の要を務めた男もその一人。刺激的な1年を過ごし、来季はチームの要として躍進に導く。
取材・構成=高橋透 写真=福地和男、井田新輔

多くの課題と収穫


 プロ9年目でついにつかんだレギュラー捕手の座。自己最多の試合数に出場し、今までに見ることができなかった景色、そして新たな発見がいくつもあった。この経験を糧に来季、さらなる飛躍を目指す。

 今季は109試合に出場し、良かった面もありましたが、多くの課題が見つかったシーズンになりました。メーンは守備です。まずは当たり前のプレーを当たり前にするということ。

 例えば、ベースカバーにしてもただ走るじゃなくて、もしエラーが起きてしまったときのために全力で走る。そういったことを継続することが大事だと感じました。

 そして、勝敗に直結する失点を減らさなければいけないということを痛感しました。自分の中で今シーズンはバッテリーで勝利に貢献し、勝ち星を増やしたいと思って臨んだ1年でした。

 しかし、僕のミスで落とした試合もありました。やはりチームが勝つことが一番。勝利に近づくためには余計な失点を与えないことが重要です。そのためにはバッテリーでムダな失点をいかに減らすかがポイントだと感じました。

 そんな中でも1対0で勝った6月1日のロッテ戦(QVCマリン)は、“会心の勝利”と思えた試合でした。

 俊(山口)が先発に転向してからの1試合目で、6イニングを無失点に抑えた試合です。それまで務めていた抑えで苦労しているのを見ていましたので、ちょっとでも手助けできたらいいなと思っていました。中継ぎや抑えで登板するピッチャーは一番難しいと思うんですよ。抑えて当たり前という感じじゃないですか。そのプレッシャーの中で戦っていた。そういったことをちょっとでもサポートしたいと考えていました。

 配置転換になり、先発について俊と話す機会があったんです・・・

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