2月1日のキャンプインも目前。選手たちの動きも熱を帯びてきた。昨季、全144試合にスタメン出場し、初めて1シーズンを全うしたソフトバンク・柳田悠岐は今季の主役となるプレーヤーの一人。自主トレ公開日のあまりの“絶口調”ぶりに、シーズンへの期待は高まるばかりだ。 取材・文=田尻耕太郎(スポーツライター) 写真=湯浅芳昭 野球に帽子は絶対!
1月21日、柳田悠岐は今年初めて福岡市内の球団練習施設に姿を現した。自主トレを報道陣に公開。約3時間の練習だったが、ウオーミングアップだけで「もう終わりっす」と冗談を飛ばしたり、9本予定していた坂道ダッシュは5本で終了したり、相変わらずの「ゆるキャラ」ぶりはいかにも柳田らしい。
9本予定の坂道ダッシュは5本で終了。それでも苦悶の表情
また、なぜかメジャー・リーグ、レイズの帽子をかぶり練習していたのだが、それは昨年の日米野球でMLB選抜の主軸を打ったエバン・ロンゴリアから頂戴した逸品だ。練習パートナーの
牧原大成にはドジャースのヤシエル・プイグからもらった帽子をかぶせた。「普通は使わない? いや、野球の練習をするんだからキャップ(をかぶるの)は絶対でしょ(笑)」とここでもギータ節がさく裂なのだ。
ロンゴリアから授かった「TB」の帽子をかぶりウオーミングアップに励む。パートナーの牧原には「LA」を
自主トレは終始、なごやかな雰囲気で進む
とにかく上機嫌だった。「最近、体つきがアスリートっぽくなってきました」
バットを持つとその充実ぶりが分かる。大きな構えから胸を張ると、もうオレンジ色のTシャツがはち切れんばかりだ。持ち味のフルスイングは今年も健在。それだけ力強くバットを操りながらも下半身はどっしり安定して崩れない。「体は出来上がっています。いい形でキャンプに入れそうです」
1月6日から10日間、浜松で行ったトレーニングの成果を実感していた。大躍進を果たした昨年と同じ流れでのスタートだ。「尊敬」する
糸井嘉男(
オリックス)らと合同自主トレを行ってきた。「練習はホントにきつかったです。フリー打撃もしましたが、メニューの基本は下半身強化でした。反復練習ばかりでずっと筋肉痛。足がもげそうだったけど引っ付けました。ギリギリのところで(笑)」
ともに球界ではトリプルスリーに最も近いとされる2人。その距離が縮まったのは2012年の帯広での試合のこと・・・
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