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球春到来!キャンプフラッシュ

安樂智大 初ブルペンも焦らず中長期育成

 

大きく芽吹くための第一歩


写真=神山陽平


 プロ野球選手として初めて迎えたキャンプ。安樂智大は2日目にして周囲をヒートアップさせた。多くの報道陣が注目する中で満を持して臨んだ初ブルペン。立ち投げで直球36球、スライダー6球の計42球を投げ込んだ。序盤は力みからボールは上ずったが、「腕が振れていないわけではない。次につながるブルペンでした」と振り返った。

 焦らず、じっくり。済美高2年秋の故障歴(右ヒジ痛)もあり、安樂に対する首脳陣の方針だ。前日のキャンプ初日。安樂は外国人を除く一軍投手陣が続々とブルペンで投げ込む中、サブグラウンドや室内練習場で黙々とトレーニングに徹した。「どうしても張り切ってしまう。それで崩れてしまったら元も子もない」(高村祐投手コーチ)という判断だった。

 独特な雰囲気が漂うキャンプ初日から1日置いての42球。その内容に大久保博元監督も笑みを見せた。「(真っすぐが)強いね。右ヒジは全然大丈夫だな」と感想を口にし、「バッター目線で見てたけど、真っすぐは(田中)将大に似てる感じがしました。威圧感がある」と賛辞を惜しまなかった。

 今後も段階を踏みつつ、少しずつ本格投球へ向けステップアップしていく。高村投手コーチは「久米島にいるうちに捕手にも座ってもらうと思う」としながらも、初実戦については「いろいろな状況を見ながらシート打撃での登板が良い場合もあるし、紅白戦がいい場合もある」と慎重な物言いに終始した。

 将来のエースを担える素材。それだけに、焦らせずにじっくりと大成への道を歩ませていく。

▲久米島でのキャンプ中は1つ年上の松井裕樹と行動をともにすることが多い安樂。次代のエース候補同士だけに、これからも切磋琢磨しながらレベルアップに励む

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