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昨季はキャンプ、オープン戦で自慢の快足をアピールし、開幕一軍を勝ち取った。だが、打撃不振に陥り、4月には二軍降格。そこから再びはい上がるため、必死に結果を残したが、不慮のアクシデントで左足を骨折、残りのシーズンを棒に振った。長いリハビリ生活から復帰した快足の持ち主が2年目の再スタートに挑む。
取材・構成=池田晋 写真=高原由佳

開幕一軍にも緊張せず


 激戦の外野陣で、2年目ながら右翼手のレギュラー筆頭候補に挙げられる。キャンプ中の実戦では、右翼でスタメン起用が続いた。また、全体練習後には、柏原純一打撃コーチとマンツーマンでティーバッティングに取り組む姿、紺田敏正外野守備・走塁コーチと守備の特訓をする姿が何度も見られた。これらは、首脳陣からの大きな期待の表れだろう。

 去年はケガで何もできなかったので、「今年こそは!」という気持ちがすごく強いです。キャンプを一軍でスタートさせていただいたので、しっかり結果を出していかなければならないですね。これまで実戦で多くの経験を積んできたおかげで、実戦感覚が戻ってきたのは良かった点です。ただ、結果が出ていないので、まだまだですね。2月22日のヤクルト戦(浦添)のオープン戦初打席で、いいところで(9回に同点二塁打)打てたのは良かったです。

 自分は大卒で入ったため即戦力として期待されていると思うので、昨年も開幕一軍を目指していました。その目標を達成し、一軍の試合に出場しても緊張はなかったですね。札幌ドームでは、北海道の皆さんの声援に感動しました。あの中でプレーできるのは、すごく幸せですよ。これをずっと続けていきたいと思ってました。

 毎日が本当に充実していて、プレーの面でも少しずつ余裕が生まれていったのが良かったですね。(昨年のオープン戦は)失うものは何もないので、どんどん自分らしさを出していこうと思ってました。思い切りの良さが自分の持ち味ですからね。チームの皆さんも、僕が良いプレーができるような環境を作ってくださったので、非常にやりやすかったです。

 オープン戦のころに、バントをなかなか成功できなかったのですが、何度目かに成功してベンチに帰ったときに、皆さんが温かく迎えてくれてうれしかったですね。そこからは、それを当たり前にしていかなければならないという気持ちになりました。大学時代はあまりバントをする機会がなかったですが、プロではしないといけない立場なので、しっかりやっていかなければならないですね。

二軍降格の悔しさ


キャンプ中に何度も繰り返した柏原コーチとマンツーマンのロングティー。下半身を使い、体全体で打つという課題に取り組んでいる



 一軍で順調にスタートも、打率1割台前半に低迷し、4月半ばには二軍降格。そこからすぐにはい上がろうと奮闘し、イースタン・リーグ7試合で打率.423。一軍復帰の日はすぐに訪れると思われた・・・

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