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オープン戦も終盤に入り、若手がふるいにかけられ始めた。阪神も例外ではなく、主力投手の調整とともに、チャンスを与えられながら、結果を残せなかった選手たちが二軍に行く。その中で育成から支配下選手となった島本浩也がマウンドで結果を残し続け、開幕一軍に入りそうな勢いだ。
取材・構成=椎屋博幸 写真=前島進、BBM

支配下への確信


 2014年11月2日、フェニックス・リーグから帰ってきた島本は、球団から「支配下登録選手」にすることを伝えられた。ここから約3カ月後、島本は沖縄・宜野座の一軍キャンプのブルペンで思い切り腕を振っていた。

「今年の目標は一軍マウンドで40〜50試合投げること」と語る島本。3月19日終了時点で練習試合・オープン戦を通じて対外試合で11試合連続無失点に抑えている



 今年、一軍キャンプに抜てきされたんですが、キャンプインから、第1クールの間は、緊張しっぱなしでした(笑)。ファームで4年間やってきた中で、多くの人にじっくり練習を見られたことがなかったので……。ブルペンにしても、大勢のファンや報道陣の前で投げるという経験も初めてでしたので、非常に戸惑いました。第2クールぐらいからでしょうか、落ち着いて練習できるようになったのは。

 昨年育成で7月末で支配下にしていただけなかったんです。このとき、今後自分はどうなっていくのかなあ、と不安がありました。それでも何とか支配下選手になりたいという強い気持ちがありましたので、秋のフェニックス・リーグでは絶対に良い成績を残したいと思って試合に臨みました。その強い思いもあったと思いますが、良いピッチングができたんです。そのときに「もしかしたら……」と。自分でそう思えるくらいの良いピッチングだったですね。

 そしてフェニックス・リーグから帰ってきて、すぐに球団の方に呼ばれ「支配下になる」と言われました。このときは、ほかの育成選手が再契約の話で次々に呼ばれていました。僕もその一人だと思いながら順番を待っていました。もちろん支配下選手になれるという自信はありましたが、まずは育成の再契約かな? と思っていた部分もあったので、不意に「支配下」と。

 でもすごくうれしかったです。両親に電話で報告して、母親には泣いて喜んでもらえました・・・

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