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まさに“覚醒”という言葉がふさわしい。広島前田健太巨人坂本勇人ら黄金世代屈指の長距離砲として能力は高く評価されていた福田永将。我慢のときが長く続いたが、もがき、苦しみ、9年目の今季、ついに自身の姿を見つけ出した。
※記録は4月22日時点

波留コーチからの運命のひと言


『打とう、打とう。飛ばそう』と思わなくても、打球が飛ぶようになったと語る福田


──開幕から4本塁打。ここまでの状態はいかがでしょうか。

福田 結果に関しては良いのか悪いのかは分かりませんが、これまでよりも自分のバッティングができる確率は上がったとは思います。

──春季キャンプ中から打球をコンスタントにスタンドに飛ばしていました。

福田 何かをつかんだ、とは言えませんが、これをやっていこうという明確なモノを一昨年の秋のキャンプで見つけて、それをずっと継続している段階です。

──右肩が前に出ないように意識しているということですが。

福田 そこがきっかけで、右肩を意識するようになってから下半身の使い方やバットの出し方などにもつながっていきましたね。

──アドバイスをもらったのは波留敏夫コーチとのことですが。

福田 「右肩が出ているぞ」というひと言が大きかったですね。最初は普通に打撃練習をしていて、自分なりにはいい感じだと思っていたんですけど、「それじゃダメだ」と。「何がダメなんだろうな」と思っているとその右肩のことを言われて、そこからですね。始めは「う〜ん」と思っていたんですけど、「ああ、これか。こういうことか」という感じで。

──すぐにしっくり来ましたか。

福田 その日は打撃練習後に違うメニューをこなし、その後にもう1回、打撃練習があったんですけど、2回目の打撃練習のときには「これか」というのがなんとなくですけど分かりました。打球の質も全然変わっていましたから。その一言はめちゃくちゃ大きかったと思います。

──ここまでの4本塁打のうち、特に良い感じで打てたものはありますか。

福田 4月2日の巨人戦(ナゴヤドーム)で山口(鉄也)さんから打った3本目は、自然に足や全身が使えて、“バットに乗った”という感覚で打てました。

──低めのチェンジアップで、難しいコースでした。

福田 甘い球をガツンということが多かったので、今まであまり打ったことがないホームランでしたね。「打とう、打とう。飛ばそう」と思わなくても、打球が飛ぶようになりました。今のバッティングをつかんだ最初のうちは、自分のイメージよりもずっと打球が飛んで、「こんなに飛ぶんだ」という感じでしたから。

──打撃練習をやっていても楽しかったでしょうね。

福田 面白いですね・・・

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