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大器として期待されながらもなかなか芽が出ず、自ら「カベにぶち当たってばかりだった」と振り返る。しかし昨季に初めて規定打席をクリアすると、今シーズンはさらに大輪の花を咲かせそうな予感が漂う。5月27日に股関節痛のために今季初めて登録抹消されたが、1日でも早い復帰と、再びの打棒爆発を心に誓っている。
取材・構成=吉見淳司、写真=高塩
※取材日は5月26日。記録は5月31日時点

フォーム改造が奏功


――交流戦開幕までに打率.322はチーム2位、5本塁打、20打点はチームトップとまさに打線のキーマンとなっていました。好調の要因は。

平田 自分の打撃フォームを一つひとつ意識しながら、毎日やれているからだと思います。

――昨年よりも左足の上げ幅が小さくなっているように見えます。

平田 その理由としては、より下半身でバッティングができるように意識しているからです。飛距離は多少、落ちているかもしれませんけど、ホームランにはこだわっていません。今年は自分よりも、チームの成績を優先しようと思っているので。

――それは開幕からずっと言い続けていることですね。

平田 昨年までは自分の成績もすごく気にしていましたが、今年は違いますね。また優勝したいという気持ちが強くて、チームが優勝するためにはどうすればいいのかと考えて出した答えです。

――そのほかに打撃で大きい変更点はありますか。

平田 右手をあまり使わなくなりました。昨年まではどちらかというと右手で打ちにいくイメージだったんですけど、今年は左手で打つようにしています。バットがリードしやすくなりましたね。昨年から取り組んではいたんですけどなかなかうまくいかず、頭では理解できていても体で表現できませんでした。昨秋のキャンプから固まってきて、今はしっかり体現できるようになったと思います。

――昨年に初めて規定打席に到達しました。

平田 規定打席というのが、野手としてはレギュラーで出られている一つの証しだと思うので、それを初めて超えられたのは自分の中でも成長できた部分ではないかと。入団から全然結果を出せなくて、カベにぶち当たってばっかりだったんですけど、大きなカベを一つ乗り越えて、今はまた新しいことに挑戦できています。

――昨年の活躍でマークが厳しくなっているのでは。

平田 投手の攻め方が違ったり、守備位置の違いなどを感じることはあります。チームによって違うんですけど、例えばセンター前に抜けそうなセカンドベース付近の当たりがゴロアウトになってしまい、「なんでそこにおるねん」と思ったり(笑)。

――外角への攻めも多くなっています。

平田 多分、インサイドの甘いところだとホームランを打たれるというイメージがあるのかもしれません。自分自身でも、そこに来たときにはミスショットせずに、一発でとらえられるようにという気持ちでは常にいます。

――そのような変化でストレスを感じることは。

平田 大丈夫です。次につながる打撃ができればそれはそれでいいので。



充実の日々を過ごす


――春季キャンプでは二軍スタート。伝えられたときはショックだったのでは。

平田 けっこうショックでしたね。最初は「なんで二軍なんやろ」という気持ちしかなかったんですけど、いざキャンプが始まってしまえば、やることは明確にできていました。バッティングフォームを・・・

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