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2009年に来日し、独立リーグでもプレー。「僕はもう日本人選手」と流ちょうに話す日本語は、すっかり日本野球に馴染んでいることを物語る。今春キャンプの入団テストを経て、4年ぶりにオリックスに復帰した今季も日本野球に順応しようと“努力"と“研究"を惜しまぬ姿勢に変わりはない。
※成績、記録は6月14日時点。
取材・構成=鶴田成秀 写真=佐藤真一

日本で培った経験で得た「自分のスイング」を貫く


独立リーグ・高知、群馬を経て、2010年7月にオリックスに入団。だが11年、戦力外通告を受けると、再び群馬でNPB復帰を目指した。そして昨年、BCリーグで打撃三冠を獲得すると、入団テストを経てオリックスに復帰。チームの主力が相次いで故障をする中、苦労人の助っ人が、打線を鼓舞している。

──ここまで11本塁打、32打点とチーム二冠の好成績をマークしています。好調の要因は何でしょう。

カラバイヨ 日本のピッチャーには慣れているし、自分のスイングも練習を積んできた。足のバランスと、フォロースルーのときの手の使い方を意識して、ボールの内側をしっかり打つ。このスイングが、良い結果につながっていると思います。

──キャンプ時に比べ、体が引き締まった印象がありますね。

カラバイヨ キャンプのときに体重を量ったら、120キロぐらいあって「これでは絶対に野球ができない」と自分でビックリした(笑)。それから食事の量に気を付けて、10キロぐらい体重を落としたんです。体は軽くなったし、動きも良くなったと思います。

──キャンプでは一塁手に挑戦し、今季の出場も主に一塁手です。

カラバイヨ アメリカにいたときに、守備のコーチに「メジャーに行ったら最初は守備から。しっかり守れないと試合には出られない」と言われたんです。だから頑張って守備をしている。その言葉が今でも頭にあるんです。

──迎えた開幕は二軍スタート。焦りはなかったですか。

カラバイヨ う〜ん、なかったですね。もとから僕の予定は二軍だったから。3人の外国人選手(ブランコ、マエストリ、ヘルマン)がケガをして一軍に上がったけど、いつでも上がれるように練習していたので。調子も悪くなかったし、タイミング良く上がれました。

──4月9日のロッテ戦(京セラドーム)で一軍に昇格すると即スタメンで、1本塁打2打点の活躍でした。4年ぶりのNPBでの試合は特別な思いもあったのでは。

カラバイヨ すごくうれしかったですね。試合を楽しんで、アグレッシブにやろうと思いました。ホームランを打ちたいなんて、全然思っていなかった。ただ、ボールを見て、思いっ切り自分のスイングをするだけ。そういう気持ちで試合に挑みました。監督も「悪くても良くても自信を持って頑張って」と言ってくれたから、リラックスしてできたと思います。

4月9日のロッテ戦(京セラドーム)で一軍昇格を果たすと1本塁打2 打点をマーク。豪快な一打だけでなく、明るいキャラクターでもチームを盛り上げる



──打順は昇格していき、四番としても38試合に出場。四番は重圧もあるのでは。

カラバイヨ プレッシャーはないです。同じ形で、しっかりボールを見ること。ボールをしっかり見れば、結果は付いてくるから大丈夫だと思っています。僕が四番だろうと、九番だろうと、僕に対する相手の攻め方は変わらないですから。ただ、個人的には四番を打つことは、すごくうれしい・・・

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