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“プレミア12” 初制覇への戦い

中村晃「目の前の1打席、1打席をしっかり」

 

コツコツと安打を積み重ねる寡黙な打撃職人。13年にレギュラーに定着すると、昨年は連続打率3割に、176安打で最多安打のタイトルを獲得した。今季も強力ソフトバンク打線の中で、さまざまな役割を与えられながら安定した成績を残している。競争は激しいが、侍JAPANに必要なピースとなれるか。
写真=川口洋邦



 ソフトバンクの工藤公康監督は、打線に「効率」を求める。

「どの並びが一番、効率良く点が取れるか。自分の中でイメージした感じが、どれだけスムーズに機能していくかを見ています」

 三番・柳田悠岐、四番・内川聖一、五番・李大浩、六番・松田宣浩は、ここまで不測の事態がない限りは固定されている。交流戦最終戦の6月14日以降、その後の七番に中村晃が座った。

 バットは一握り短く持ち、コンパクトなスイングでボールをとらえる。帝京高時代は60本塁打を放ったスラッガーだったが、生き残るため、そのスタイルは完全に捨てた。プロの投手に対応するため、求めたのは「静かに打ちにいく」スイング。ムダを省いたシンプルな動きでボールをとらえにいく。

 12年にウエスタン・リーグで打率、出塁率でトップの成績を残した。13年は一軍に定着し、規定打席にも到達しての打率3割。昨季は167安打で最多安打のタイトルを獲得した。その成長曲線は衰えを知らない。今季も打率はゆうに3割を超える。そして、最も数字に顕著に表れているのが・・・

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