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球界の闇を許すな!

職棒賭博事件 アジア第3のプロ野球が経験した試練

 

ここでは台湾のプロ野球事情を紹介する。数々の賭博問題が取りざたされ、一時、存続の危機に陥った中華職棒は今もなお、その脅威と戦い続け、再発防止に努めている。
文=中華職棒・劉東洋


黒鷹事件の衝撃


 アジア第3のプロ野球である中華職棒(CPBL)は、1990年に味全、三商、統一、兄弟の4球団でスタートした。当時の台湾で「プロ野球は時期尚早」と言われていたが、初年度に早くも平均5000人の観客を集め、観客動員は毎年増加。93年に俊國、時報の2チームが加わって6球団となり、96年には7番目の球団・和信の加盟も決まった。

 順調に発展しているように見えた中華職棒だが、その96年には暴力団絡みの野球賭博疑惑も報じられていた。この年の8月、兄弟の主力選手が暴力団に拉致されて暴行を受ける事件が起き、それから2週後に、今度は時報イーグルスの投手・曾政雄が野球賭博に関わった容疑で逮捕された。いわゆる“黒鷹(ブラックイーグルス)事件”の始まりである。翌97年1月には、時報の抑え投手として活躍していた郭建成が、野球賭博に関わり、試合で八百長行為を行っていたとして逮捕された。事件はその後も拡大し、逮捕者が出続けた時報は台湾人選手2人を残すだけとなり、チームは事実上崩壊。翌年、解散に追い込まれた。

止まらぬ賭博事件


 20人以上の選手が永久失格となった黒鷹事件は・・・

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