一軍の舞台で大暴れした選手がたくさんいる。特に目立った15選手をクローズアップするとともに、一軍の試合に出場したそのほかの41選手をすべて評価する。 阪神・高山俊(S) 新人安打記録を更新した「超変革」のシンボル
球団新人安打記録(135安打)を塗り替え136安打を放った
高山俊は、そこにまったく満足感を見出していない。「今年の(個人)成績には満足していません。チームの成績にも納得していない」と振り返った。新人というより、すでにチームの中心選手としての自覚が備わり、ルーキーイヤーを終えたのだ。
ドラフト直前に右手有鉤骨骨折手術を受けたことで、キャンプは二軍で過ごす。しかし、最終クールに一軍に合流すると、天性の柔らかい打撃を披露し、一番打者として開幕スタメンを勝ち取った。
3月25日の開幕戦(
中日戦=京セラドーム)の第1打席で球団初となる新人選手の開幕戦でのプロ初打席初安打での左前安打を放つと、開幕6試合目の
ヤクルト戦[神宮]では初球先頭打者本塁打(プロ初本塁打)を放つなど華々しいデビューを飾り、まさに
金本知憲新監督が掲げた「超変革」による若手起用のシンボル的存在となった。
高山の特長は好球必打。初球からでも積極的に打っていく。実際に初球打率.323、21安打、5本塁打19打点。1ボールからは.450、18安打1本塁打6打点という好成績を収めた。
しかし、他球団も対策を進め、弱点である内角胸元を徹底して狙ってきた。これにより打撃が低迷。スタメンを外されることも増えた。だが、修正能力も抜群だった。金本監督や
片岡篤史打撃コーチの指導により徐々に克服。後半戦は一軍投手の球のキレにも慣れ、開幕直後のように安打を重ねていった。そして、9月30日の
巨人戦[甲子園]で
坪井智哉(現
DeNA打撃コーチ)の持つ球団新人安打記録を抜いた。しかも、1958年にミスター・
長嶋茂雄(巨人)が記録した新人猛打賞14度にあと1つに迫った。その打撃の質は、すでに新人とは言えないレベルにあり、チームに欠かせない存在となった。「来年は優勝を目指し(自分の)成績も伸ばせるようにやっていきたい」とさらなる高みに挑む。
阪神・青柳晃洋(B) 成長中のサブマリン
持ち味はサイドスローからの144キロの荒れ球の真っすぐ・・・
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