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球界セカンドキャリア

元大洋・大門和彦の第二の人生 代表取締役として多忙な日々

 

現役時代、実働8年間で104試合に先発し16完投4完封の実績を誇る元大洋の大門和彦。端正な顔立ちと美しい投球フォームで人気を博した。しかし右肩痛が完治せず1994年限りで現役引退。約21年が経ち、大門は3つの関連会社を運営する代表取締役として多忙な日々を送っている。だが、現在の地位は、大門本人の向上心と努力、そして、野球から広がった友人たちとの絆によって導かれたものだった。
取材・文=椎屋博幸、写真=BBM


高校時代に青春をかけた西京極球場(現わかさスタジアム)が引退を決めたマウンドになった。大門和彦はこの試合の4番手で登板し、10年間の現役生活にピリオドを打った。1994年8月6日、阪神に移籍しながら、再発した右肩痛は完治せず、二軍戦(近鉄戦)で1回1/3を8失点。ボロボロの内容でも、これですべて終わりだと、すっきりした気持ちでマウンドを降りた。

 引退後さまざまな方面から就職の誘いを受けたものの、第2の人生は自分の力で歩くことを決心していた。だが野球だけをやってきた人生で、世の中にどういう仕事があるのか分からなかった。そこで自分自身で考えたことは生命保険の営業であれば、さまざまな職種の方の話を聞ける。

「まず3年間、この業界で働いて次のステップに行こうとしか考えていなかったんです」

 そこで地元のソニー生命京都支店に電話を入れた。1年前、横浜を戦力外になったとき、同じく戦力外通告を受けた捕手の市川和正がその後、同会社に就職していた。だが、そのつてを頼ったわけではなく、京都のソニー生命に飛び込みに近い形で電話を入れたのだ・・・

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