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プロスペクトたちの野望 ヤクルト・廣岡大志&山崎晃大朗 前進あるのみ

 

ルーキーイヤーを終え、確かな足跡を残した選手たちがいる。ここからはそんな来季の活躍が期待される3人に登場してもらう。まずは、U-23日本代表にも選ばれたヤクルト廣岡大志山崎晃大朗。今季、喜びも悔しさも味わったからこそ、一軍への思いは強くなった。飛躍のときは刻一刻と近づいている。
取材・構成=阿部ちはる、写真=松村真行、BBM、Getty Images

山崎とのグータッチは「なんか心地よかった」


シーズン終了後の10月28日から第1回WBSC U-23ワールドカップの日本代表としてともにメキシコへ行き、11月7日の決勝戦終了後、10日には松山での秋季キャンプに参加していた。タフなオフシーズンとなっているが、これも期待の表れ。来季、一軍のレギュラー陣を脅かすであろう中堅手候補の山崎晃大朗と、遊撃手候補の廣岡大志に充実のルーキーイヤーを振り返ってもらった。

――まずはU-23ワールドカップでの優勝おめでとうございます。

山崎廣岡 ありがとうございます!

山崎 ジャパンではほとんど出てないけど……。でも違うチームの同級生もいっぱいいて、普段はなかなか話す機会もないので、勉強になりましたね。乙坂(乙坂智DeNA)の野球に取り組む姿勢とか、吉持(吉持亮汰楽天)のベンチでのピッチャーの観察の仕方とか。同級生の中でも違う考えを持っている人がいっぱいいたので、たくさん話は聞けました。

自身初の日本代表に選ばれた山崎だが出場数は限られた。それでも、謙虚な姿勢で多くを吸収。この経験を来季以降の飛躍に生かす


廣岡 僕はずっと出させてもらっていたんですけど、今までショートとサードばかりをやっていたので、ファーストは初めてでした。その中でやったことのないポジションをいきなり大会でやって、エラーもありましたが、それでも最後まで出させていただけたのは良かったです。一番年下だったので、先輩からいろんな話を聞くことができ、そう言った部分もとても勉強になりました。

山崎 ファーストでと言われたのは日本にいるとき(10月22日から国内合宿)だよね?

廣岡 初日からファーストでしたね。新鮮な気持ちと、自分の中でも、なんて言うんですか……。

山崎 不安?

廣岡 不安はなかったですけど、新しい……。

山崎 発見?

廣岡 そんな感じです。ショート、サードから見る景色と、ファースト、セカンドから見る景色ってまったく違うので、そういういろんな角度から野球をやらせてもらえたのでとても勉強になりました。

山崎 U-23でも三振が多いなあと思って見てたよ。

廣岡 ディスってます(笑)?いつもどおりや!

山崎 そのいつもどおりのスイングをして帰ってきているし、らしさは出ているなあって。見てておもしろかった(笑)。

廣岡 山崎さんは、しっかりベンチで声を出していましたね(笑)。

山崎 ……。まあ、何も言えないですよね(苦笑)。

廣岡 でも一番うれしかったのは、初戦でヒットを打って、一塁ベースに行ったときでしたね。山崎さんが一塁コーチだったので、なんか、実家に帰ったような感覚になりました(笑)。

山崎 ははは!意味が分からん(笑)。

廣岡 グータッチをしたときに、なんか、やっぱ心地よかったっす、山崎さん(笑)。やっぱりいいですね。一緒のチームでやってるって。ははははは!

山崎 ははははは!良かったっす。そう言ってもらえて……。

廣岡 はははは!

山崎 いつもこんな感じなんですよ。年下は全員こんな感じです。とりあえず名前に「さん」と語尾に「す」をつけておけばいいと思ってる。

廣岡 言い過ぎや!(笑)。でも本当に山崎さんには・・・

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