新天地における、その役割の重要性は大きい。今季、FAまたはトレードによって新加入した実績ある男たち。チームに新しい風を吹かせ、“化学変化”を起こすことを期待されるが、現状、効果は表れているのか。巨人、阪神、楽天のインサイドリポートをお届けする 写真=大泉謙也 万能プレーヤーがチームの課題を埋める
もう、負けることは許されない。このオフの巨人の補強は、なりふり構わぬものだった。ただし、効果は早くも表れ始めている。新戦力を迎えた各ポジションで競争が激化。チームの中心だったベテランたちの特権も剥奪され、真に力を持ったチームへと変貌を遂げようとしている。 2年連続でリーグ優勝を逃している巨人は、
高橋由伸監督が2年目の指揮を執る2017年のシーズンへ、30億円を投入して大補強を敢行した。FAでの一挙3人取りに加え、外国人補強、トレードにも積極的に乗り出している。毎年、各ポジションに“刺客”が送り込まれる巨人だが、今年の新戦力にも、チーム内競争の起爆剤として期待がかかる。
中でも注目は、
日本ハムからFA権を行使して5年総額約15億円で契約した
陽岱鋼だ。昨年末の入団会見では「この球団に入ったからには覚悟がある。自分の成績よりも、まずはチームの成績優先に考えたい。打って走って守って、チームに貢献したい」と力強く話した。
陽岱鋼[外野手] 現在三軍調整中。実力、実績は十分だが新天地で飛ばし過ぎた?
台湾出身の陽は、2006年高校生ドラフト1位で日本ハムへ入団。遊撃から外野への転向を経て、13年には全144試合に出場し、打率.282、18本塁打、67打点、47盗塁で盗塁王に輝いた。昨季も130試合、打率.293、14本塁打、61打点の成績で日本ハムの日本一に貢献。守備範囲の広さと強肩を生かした中堅の守備は球界トップクラスで、過去3度のゴールデン・グラブ賞も獲得している。高橋監督は「攻守走三拍子そろった選手。ホームランも打てるし、総合力が高い」と熱い眼差しを送る。
この万能プレーヤーが、チームの課題を埋める。日本ハムでの定位置だった中堅は・・・
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