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2017WBC総決算

2017WBC 10大事件簿

 


侍ジャパンは2大会連続の準決勝敗退に終わったが、各地で熱戦が展開された第4回WBC。その裏で起こったあんなことやこんなこと。見逃してはならない“10”の出来事を振り返る――。
写真=小山真司、高原由佳、GettyImages

File.01 大谷翔平がWBC出場断念!


大谷はまさかの、そして無念の欠場


 侍ジャパンメンバー28人が発表された直後の衝撃だった。先発ローテの軸を期待されていた大谷翔平が、右足首の故障のために投手としての出場見送りを表明。これを受けて小久保裕紀監督は大谷抜きでWBCを戦うという苦渋の決断を下した。指揮官は「(世界一という)目標、目指すところはまったく変わらない」と気丈に前を向いたが、さらに開幕直前には扇の要・嶋基宏も右ふくらはぎ痛のため代表を離脱。侍ジャパンは手負いの状態で本番を迎えることになった……。

File.02 ボールキャッチで山田幻弾


本塁打のはずが……山田は二塁へ戻された


 1次ラウンドのキューバ戦[東京ドーム]、日本代表にとってのオープニングマッチでハプニングが起きた。同点の4回、二死二塁で山田哲人が放った打球は左翼席に飛び込んだかと思われたが、観客がダイレクトキャッチ。グラブが外野フェンスより手前だったためリプレー検証となり、勝ち越し2ランだったはずが二塁打と判定されて1点を勝ち越すにとどまった。

 しかし、これで意気消沈しないのが侍ジャパンの底力。続く5回には一挙5点を奪う猛攻で快勝。ハプニングも力に変えて絶好のスタートダッシュを決めた。

File.03 終電に注意!? 4時間46分、23時54分終了の死闘


試合後の会見が終わったのは深夜0時25分だった……


 2次ラウンドの初戦、東京ドームでのオランダ戦は延長11回タイブレークの末に決着する死闘に。試合時間はなんと4時間46分、時計の針は23時54分を指していた。当然、最寄りのJR水道橋駅は終電間近で、勝利の余韻に酔いしれながらもファンが殺到。周辺の道路には終電を逃したファンを狙ってタクシーが大集結していた。

 幸い大きな混乱や事故はなかったが、WBCは球数制限による頻繁な投手交代で試合時間が長引く傾向にあり、その後の試合では帰宅困難者が出ることを防ぐため、東京ドーム内で終電時間に注意を促すアナウンスが流されていた。

File.04 高視聴率連発と19時開始の謎


大会の盛り上げにテレビ中継が一役買っていたのは確か


 日本戦はいずれも試合開始が19時と遅めに設定されていた東京ドームでの1、2次ラウンド。終了時間が遅くなる、翌日12時開始の場合は相手国への負担が大き過ぎる、など問題点も指摘されたが、ゴールデンタイムということもあってテレビ中継の平均視聴率は1次ラウンドが22.2%(キューバ戦)、21.2%(オーストラリア戦)、18.0%(中国戦)、2次ラウンドが25.2%(オランダ戦)、27.4%(キューバ戦)、25.8%(イスラエル戦)と高視聴率を記録。また12時開始というのは、アメリカ時間ではゴールデンタイムにあたる。大会の盛り上がりを考えれば、致し方なしの部分もあるのか……。ちなみに日本時間午前10時開始の準決勝アメリカ戦の視聴率は平日にもかかわらず20.5%だった。

File.05 歓喜から一転……メキシコの悲劇!


大会レギュレーションに翻ろうされたメキシコ


 1次ラウンドのプールDで前代未聞の大混乱が起こった。天国から地獄に突き落とされたのはメキシコだ。一度はプレーオフ進出を告げられながら・・・

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