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12球団序盤戦通信簿

12球団序盤戦通信簿 中日・布陣は万全も攻守ともにちぐはぐ

 

開幕から1カ月を過ぎ、各球団30試合前後を消化。セは大混戦、パは開幕前の予想を大きく覆す結果となっている。今回は序盤戦12球団の現時点を本誌担当記者が採点してみよう。
※成績は5月7日時点

●セ・リーグ編 広島巨人DeNA阪神ヤクルト中日
●パ・リーグ編 日本ハムソフトバンクロッテ西武楽天オリックス

開幕投手の大野は4月までに1勝もできず。自ら救援転換を志願した


打線の組み替えが浮上のカギ


 5月7日現在で主力に故障者はおらず、メンバー的にはほぼベストの状態と言っていい。にもかかわらず、下位から抜け出せない現状は簡単には改善できそうにない。

 先発は39歳の助っ人・バルデスが開幕から中4日で回るなど頭数が不足。両輪が期待された吉見一起大野雄大は4月まで1勝もできず、飛躍が期待された若松駿太も早々に二軍落ち。開幕19試合連続で先発勝利投手が現れないなど、近年でも最悪の状況だ。先発が不安定なしわ寄せは救援陣に回り、三ツ間卓也田島慎二らがフル回転。4月までに4投手が月間10試合登板を超えた。5月5日には高卒1年目の昨季に先発ローテーションに入り、2勝を挙げた小笠原慎之介が昇格したが、左ヒジクリーニング手術からの故障明け。劇的な効果を望むのは酷で、吉見と大野の復調に頼るしかなさそうだ。

 野手も同様に、主力が低調。着々と安打を重ねる大島洋平がたびたび塁上をにぎわせても、主軸の平田良介ビシエドゲレーロがかえせず。チーム全体の得点圏打率は.216で、拙攻を重ねてしまっている。森繁和監督が打ち出した足を使った攻撃では、リーグ3位タイの17盗塁と一定の成果があるが、5月5日の巨人戦[ナゴヤドーム]では1対0の3回一死一塁から亀澤恭平が犠打を成功させるも、一気に三塁を狙った一走の京田陽太が刺されるなど、精度を欠いた攻撃となることも。不安定さは守備にも現われており、5月2日、3日の広島戦[マツダ広島]ではビシエド、ゲレーロのエラーが引き金となり敗戦。ミスを逃さずに勝利につなげた広島とのチームの完成度の差が浮き彫りとなった。

 得点機は築いているだけに、浮上のカギは最適な打順の形成となりそうだ。安打を量産する大島、俊足の京田らを最大限に生かすことができれば・・・

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