9月28日のウエスタン・広島戦[甲子園]で計16点を奪った若虎打線(16対4で勝利)に「おい、最後だけじゃなく毎試合打てよ」と冗談を言いながら笑顔で試合を指揮した掛布雅之二軍監督。この試合を最後に背番号「31」のユニフォームを脱いだ。育成に心血を注いだ2年間で、多くの若虎に“掛布イズム”を注入した。 写真=早浪章弘 雨上がりの甲子園に西日が差し込む。秋を感じさせる涼しい風とともに背番号「31」の指揮官は笑顔で手を振りながら球場を去った。
詰め掛けた7131人のファンの多くは掛布二軍監督のインタビュー、セレモニーを立ち上がって見届けた。試合中も選手交代を告げるたびに拍手喝采。掛布二軍監督も笑顔で手を挙げ応える。開門前約1400人が並び、徹夜組もいた。その熱気に開門が1時間早まる。ある女性は、大の掛布ファンである両親が仕事で来られないため、代わりに写真に収めに来たという。会社員の男性は代休を取って駆け付けたのだが、会社の同僚たちから温かく送り出されたという。背番号「31」の最後の姿を目に焼き付けるため、多くのお客さんが詰めかけグラウンドでプレーする選手たちを見守った。指揮官としての2年間の集大成でもあった。
「ファンの皆さんが球場にたくさん来てくれた。ファンの目が若い選手を育ててくれたんです」と掛布二軍監督は・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン