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廣岡達朗連載「やれ」と言える信念

廣岡達朗コラム「ヤクルトはなぜもっと廣岡を使わないのか」

 


 私はヤクルトでお世話になった。最初に監督になったとき、当時の松園オーナーからは「私はトレードが嫌いだ。縁があってウチに来た選手を育てて勝ってくれ」と言われた。あの言葉が指導者としての原点になっている。

 そんなわけで、いまもヤクルトのことを気にして見ている。

 昨年、チームは最下位になった。ところが、オフに指揮官に就任した高津臣吾監督は会見で「来年はAクラス、そして優勝を視野に入れて(選手には)やっていってもらいたい」と話した。

 いまの指導者は、正しいことを教えたら、今日の明日で答えが出ると勘違いしているのではないか。最下位になったチームが翌年優勝したケースは過去に数例。プロの世界は甘くない。大切なのは、何年も同じことをやり抜くことで選手は一人前になるという信念を、指導者が持つことだ。

 かつてヤクルトには、水谷新太郎というショートがいた。箸にも棒にもかからず、・・・

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