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道具の流儀 2017

楽天・岡島豪郎 ミズノのバット グリップは太く、ヘッドは細く。感覚を頼りに生まれた完成形

 

昨年まで定着していた一番の座こそ後輩に譲ったが、下位打線で存在感を発揮してチームを支えている。その活躍を後押ししているのがこのバット。ほとんど変わらぬその形状こそが、信頼の証しである。
取材・文=阿部ちはる、写真=榎本郁也、BBM


 質問を重ねていくと、「この企画には向いてないと思いますよ」と岡島豪郎は大きく笑った。バットにこだわりを持っていないと言う。だが、自身の感覚と直感に耳を澄ませて出来上がったこの完成形は、唯一無二のこだわりが詰まっている。だからこそ2014年以降、形を変えていないのだ。

 岡島は12年に捕手として入団するも、13年には主に外野での出場で、球団初のリーグ優勝、日本一に貢献した。そして14年、正式に外野手転向。今季も熾烈な定位置争いをバッティングで勝ち取った。好調楽天打線の中で主に七、八番を担い、高い出塁率(.379)と巧打で得点に絡む活躍を続けている。

 いまやチームに欠かせない存在となった岡島を支えているのが、今季からデザインを一新したバットだ。昨年までの白木から「オレンジ色が好きなので」とプロ入り後初のデザイン変更。これは単なる思いつきだ。そして、現在の形にたどり着く経緯もまた、独特だった。

 プロ入り後、チームメートの銀次と同じ型のバットを使用していたが、違和感を覚え、チームメートのバットをいくつか握ってみた。そして、「いいな」と思ったバットをミズノの担当者に渡し、同じように作ってもらったのだ。誰のものかは・・・

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