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道具の流儀 2017

広島・薮田和樹 アップセットのグラブ フィット感と機能性に優れたこだわりの「体の一部」

 

最速156キロの剛球を武器に、開幕直後は中継ぎ、5月後半からは先発で台頭する右腕。今季から着用する試合用グラブに迫る。
取材・文=吉見淳司、写真=前島進


 投手によって、グラブに対する考え方はさまざまだ。できるだけ投球の妨げにならないように小さく、軽くを追求する者。あるいは腕を振る際にグラブの重さを利用するために重量を求める者……。

 入団3年目の今季、6月15日現在で早くも自己最多となる6勝を挙げている広島薮田和樹は愛用ギアへのこだわりをこう語る。

「体の一部のようなもの。どこのポジションでもそうですけど、特に投手はグラブひとつで体のバランスから、すべてが変わってしまう。人のグラブでは投げられません」

 150キロ超のストレートをコンスタントに投げ込む剛腕。その左手には、UとSをモチーフとした珍しいロゴが刻まれている。メーカーは「アップセット」。埼玉県川口市に本社を構えており、バスケやサッカーなどの昇華プリントユニフォームを手掛けている。プロバスケットボールのB・LEAGUE、広島ドラゴンフライズのウエアサプライヤーを務めており、地元のファンにとってはおなじみのマークかもしれない。

「野球を始めたころからお世話になっているスポーツショップがあって、その社長さんからメーカーの方を紹介していただきました」

 薮田も当初は練習着などのウエアだけを提供してもらっていた。しかし昨年にグラブも勧められ、練習で使ってみたところすぐになじんだという。

「はめたときの感触なのですが・・・

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