故障者続出で苦しい戦いを強いられているヤクルトだが、その中で生きのいい若手遊撃手が台頭してきた。高卒4年目の22歳、奥村展征だ。遊撃の守備は「難しい」と言うが、それでもこの信頼できるグラブが、自らのプレーを支えている。 取材・文=富田庸、写真=川口洋邦 日大山形高3年時、2012年夏の甲子園1回戦、奥村は日大三高(西東京)戦でバックスクリーン右に飛び込む先制2ランを放った。これが甲子園で史上2組目の「父子本塁打」となる。父・伸一さんは1985年夏、滋賀県代表の甲西高のメンバーとして甲子園に出場。準決勝でKKコンビ(
桑田真澄、
清原和博)擁するPL学園高に敗れたが、その快進撃は“ミラクル甲西”と呼ばれた。そして翌86年夏、開幕戦となった三沢高(青森)戦で大会第1号を放っていたのだ。
そんな父の影響で野球を始めた奥村。グラブ選びにも父の縁が関係していた。伸一さんは社会人のプリンスホテル時代、
宮本慎也と一緒にプレーした・・・
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