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道具の流儀 2017

中日・福田永将 ミズノのバット “アーチスト”を開花させた、長く、重く、しなる長距離型

 

豪快なスイングが描き出す美しい放物線もさることながら、大きなフォローで高々と放り投げられたバットが描く軌道も芸術的。2007年の入団から9年で10本の本塁打のみに終わっていた中日福田永将だったが、選手生命を懸ける覚悟でバットの大幅なモデルチェンジを行った昨季以降、2年で25本塁打(16年=10本、17年=15本)と量産中。アーチストを目覚めさせたのは、長く、重く、しなる1本だった。
取材・文=坂本匠、写真=松田杏子


 きっかけはコーチ、先輩など、福田永将のバットに疑問を抱いた周囲の声だった。プロ入りして9年目(2015年)の夏が過ぎたころ。この年、福田はキャリアハイ(当時)の79試合に出場、6本のアーチを架けてシーズンを終えているのだが、序盤に固め打ちしたもののここでパッタリ。前年まではシーズン9安打が最高成績で、レギュラーはもちろん一軍定着すら危うい立場に危機感を募らせていた。

「もともと使っていたバットは、中央のあたりから太くなっているもので、先輩やチームメートからは『なんだそれは?』と・・・

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