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道具の流儀 2019

中日・大野雄大 ノーヒッターのグラブ 投手には珍しい“指あて”で投球もストレスフリー

 

9月14日、大きな仕事をやってのけた。阪神を相手にNPB史上81人目となるノーヒットノーランを達成。許した走者は味方の失策と四球による2人のみというまさに快刀乱麻の投球を見せたが、このとき右手にしていたのが黒にドラゴンズブルーのパイピングが映えるグラブだ。大野雄大とマウンドでのパフォーマンスには密接な関係があった。
取材・文=坂本匠 写真=松村真行


 ファン待望の、復活のシーズンだったのではないか。昨季はメンタルを含めたコンディションが整わず、防御率は8点台(8.56)、登板数はわずか6試合にとどまった。そればかりか、ルーキーイヤー以来、7年ぶりの未勝利でシーズンを終えている。2013年から3年連続2ケタ勝利を挙げた竜の左のエースが、である。新たなシーズンに向けても、「自信を失っていた」という大野雄大だが、与田剛監督を迎えた新体制となり、「170イニングを任せる」という指揮官の厚い信頼に、本来の姿を取り戻した。1年間先発ローテーションを守り、2ケタ勝利には1つ届かなかったものの、2.58で最優秀防御率のタイトルを獲得した。ハイライトは9月14日の阪神戦(ナゴヤドーム)、プロ野球史上81人目(92度目)となるノーヒットノーランだろう。許した走者は2人(失策、四球)だけの快投。大記録達成の瞬間、歓喜のジャンプを繰り返した大野雄の右手に、今回紹介するグラブがあった。

 昨季よりデサント社製に変更。とはいえ・・・

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