万全な中継ぎ投手がいない中、
楽天はここまでを戦ってきている。6月13日の
広島戦(Kスタ宮城)。2点差で迎えた9回に、守護神のラズナーがまさかの4失点。「東京ドーム(9日、
巨人戦)から良くないな」と、試合後、星野監督は嘆いたが、勝利の方程式が確立できないでいる。
もともと、今季の守護神は
青山浩二。日本人の抑えを理想に掲げる指揮官にとって、右腕に託した期待は大きかった。小山伸、ラズナー、青山というのが、序盤の必勝リレー。青山は順調にセーブを重ねたが、5月に調子を崩し、20日の
ヤクルト戦(Kスタ宮城)を最後にラズナーに交代する形になった。
だが、そのラズナーも交流戦終盤に失速。6、7回を務める役割の小山伸もいまひとつとなっており、左腕の先発投手不足も深刻だが、中継ぎ陣の低迷も今後の大きな課題だ。
マイナスばかりではない。ここに来て、青山が復調気配。6月15日の
阪神戦(Kスタ宮城)では、2回を無安打に抑え星野監督から「ヒーローは青山」と太鼓判を押された。本人も「腕が振れてきている」と手応えを感じており、ラズナーの調子が上向かなかった場合でも、絶望的な状況ではなくなった。
何より、チーム成績が良いのが救いだ。交流戦は2位。パ・リーグでも貯金7の2位でリーグ戦再開と、状況が悪い中、ここまで踏ん張れていることは前向きにとらえたい。
パ・リーグは混戦が今後も続きそうな状況。エース・田中、新人・則本の活躍、打線の奮起でここまで来た。過酷さを極めていく中で、中継ぎ陣の復調が、今後は不可欠になってくる。