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江村将也 投手43

ルーキーだけど頑張っています

 



 故障者続出に悩む投手陣の中にあって、貴重な働きを見せているのがドラフト4位ルーキーの江村将也だ。4月13日に出場選手登録されると、同18日の中日戦(神宮)でプロ初登板。1イニングを無安打無失点と3人で片付け、上々のデビューを飾った。

 彼の名を一躍有名にしたのが4月23日の広島戦(神宮)だ。1対1の8回二死一、二塁の場面で登板。代打の前田智に死球を与え左手首を骨折させてしまったが、続くルイスを空振りの三振。直後に味方が勝ち越し、プロ初勝利を挙げた。「僕はすごい球を持っているわけではないので、コースを突かないと抑えられない。ビビって投げるのはダメ。しっかり腕を振ろうと思った」と涙目になりながら振り返った。

 6月3日のロッテ戦(QVCマリン)では、夢にまで見た兄弟対決が実現した。4点を追う8回一死で弟・直也に全球直球勝負。高めの球で遊ゴロに仕留め、「変化球を打たれて後悔したくなかった。力んでしまったが、ボール球を打ってくれて優しい弟を持った」と笑顔。弟にプロ入りを先越され「悔しい気持ちはあったが、いつか追い抜かしてやろうと思っていた。弟がいたから頑張れた」。

 2/3回を1安打1失点となった6月6日の楽天戦(神宮)後の7日に出場選手登録を抹消されたが、小川監督は「疲れがたまっているので、一度下(二軍)に行ってリフレッシュしてきてほしい」と説明した。6月6日終了時点で13試合に登板し、2勝0敗、防御率3.27で2ホールド。「自分に求められているのは勝利よりもホールドをたくさん取ること。チームに貢献したい」と江村。今後も左腕ルーキーの力が必要になってくる。
オーロラビジョン

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