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山本哲哉 投手 #20

バーネットの“代役”クローザー

 



 球宴前の前半戦を終え、チーム最多の32試合に登板。抑え不在のチーム状況の中で、1勝2敗11セーブ、防御率3.66と奮闘しているのが山本哲哉だ。守護神・バーネットが右ワキ腹肉離れで4月18日に出場選手登録を抹消されると、代役守護神に抜てき。4月23日の広島戦(神宮)では2点リードの9回から登板し、「いつもどおりの気持ちだった」と3人で簡単に片付け、プロ初セーブを挙げた。6月29日の巨人戦(静岡)では小川、石山の後を引き継ぎ、9回から登場。クリーンアップを三者凡退に仕留め、巨人戦4連勝へと導いた。「9回から登板して試合を締めるという意識は持っていない。抑えだからといって特別な意識はない。やるべきことをやるだけ」

 昨年はセットアッパーとしてブレークした。50試合で2勝2敗、防御率は1.21。「去年はバッターとの駆け引きなど、コーチから細かなことも教わった。今まではゼロの状態だったが、その経験が今年に生きている」と右腕。バーネットが復帰した以降も、今ひとつ安定感に欠けるため、クローザーの重責を任されている。タフな場面を多く経験することで、心境も変わってきた。「抑えで起用してもらっているので、どんな形であれ、勝ちで終われるように。攻めの気持ちで、勝ちというものにこだわりたい」。言葉の端々に強い気持ちも表れるようになった。

 プロ4年目。監督推薦で初の球宴出場も決めた。「まさか自分がという感じ。少しはプロ野球選手になれたかな。そういう実感はあります」と笑顔。今もガムシャラという27歳は、「体をしっかりケアして、このまま(シーズン)最後まで投げ切りたい」と気合を入れ直した。
オーロラビジョン

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