首位を快走する
楽天。7月26日からの3連戦は、2位(当時)の
ロッテに3連勝。しかもすべて先制された展開をひっくり返すという、まさに強いチームの戦い方を続ける。2009年に樹立していた球団史上最多貯金の13を塗り替え、貯金16(8月1日現在)と記録をどんどん更新。そのチームの好調打線を統率するのが
田代富雄打撃コーチだ。
ここまでの戦いぶりについて聞くと「目いっぱいだよ……」と苦笑いで答えた。「監督も『一戦一戦』と言ってるけど、打つ方も必死になってやっている。余裕なんてないよ」
確かに、リーグの打率ランキング10傑に名を連ねるのは、7月末に規定打席に達したばかりの
銀次のみ。打撃ランクの上位には、他球団の強打者が軒並み名を連ねる現状だ。では、なぜ強いのか。「(秋の)倉敷キャンプ、久米島、オープン戦と、チーム打撃でも、気を抜かずに意識しながら取り組んできた。それがいい流れになっている」
誰からでも点が取れる。今のチームの強さの原動力は、紛れもなくこの点だ。銀次、
ジョーンズ、
マギーの中軸以外でも、六番の枡田、七番の松井、八番の嶋、九番の島内といった下位打線がそれぞれでいい働きをしている。チームが一つになっているからこそ、それぞれの役割を理解し、助け合いながら結果を生み出している。「みんな必死にやってきた。それが結果につながってるよね」
長所を伸ばすのが田代コーチのスタイル。選手からの人望も厚い。
平石洋介打撃コーチ補佐とのコンビネーションも抜群だ。勝負の8月、チーム一丸で、一気に突っ走りたい。