週刊ベースボールONLINE

日高剛 捕手 #37

CSに向けての重要なキーマン

 



 シーズン終盤の戦力になるのが日高剛だ。「調子は悪いとは思っていない」。阪神移籍1年目の後半戦はアクシデントに見舞われ、二軍でリハビリを強いられていたが残り試合でカムバックを果たすことができそうだ。

 正妻の藤井彰も故障がちで、フル回転できず、若手の成長にも手応えを感じられない。オリックスからFA補強で阪神入りした日高は「第2捕手」として開幕から戦力として働いた。

 特に、リリーフから先発転向した榎田の専属キャッチャーとなり巨人キラーとして成長した左腕を支えた。榎田も「自分の特長を引き出してくれる」と女房役との好相性を認めている。

 しかし、7月5日の広島戦(マツダ広島)の6回裏、日高が三塁ファウルゾーンで新井良と交錯。左大腿四頭筋損傷で出場選手登録を抹消。当日は先発した榎田が3勝目をマークした試合で、優勝争い中の一軍からの離脱は無念だった。

 2年契約の1年目。オリックス時代に出場機会が減ったことで悶々とした日々を送った。それが関西の人気球団から必要とされたことで「1年目から勝負する」と開幕から意気込んだ。

 5月にも左人さし指負傷で二軍行きとなるなどフルに働くことはできなかったが、城島が抜けて弱点だったポジションをカバーしてきた。

 8月初旬に座っての捕球、シート打撃など段階を踏んできた。8月17日のウエスタン・リーグのソフトバンク戦(雁ノ巣)で実戦復帰し、ファームの試合をこなしながら復帰のタイミングを計ってきた。「常に挑戦する気持ちでプレーする」。日高は打撃力にも定評があるため、クライマックスシリーズに目を向けた終盤の働きもポイントになる。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング