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クラーク 内野手 #60

チーム本塁打王の再契約は?

 



 マット・クラークの1年目はリーグ最低の打率.238に最多の130三振と、確実性に難ありという一方で、25本塁打はチーム最多、70打点も同2位。メジャー歴がなく「パワーはあるが、粗い」という前評判どおりの成績だと言える。

「自分としては来年もぜひ日本でやりたいと思っているんだ。シーズンの途中からは日本の野球に対応できたと思っているし、来年もしチャンスをもらえたら、30本打つ自信はあるんだ」 シーズン全日程終了を待たずに、9月30日に帰国。出発直前にクラーク自身は再契約を望む気持ちを吐露した。では球団の考えはというと、決めかねているのが現状である。「25本を打てるというパワー、そして野球に取り組む姿勢は大いに評価している。ただ、問題となってくるのは打率の低さとポジション面でしょうね」(西脇編成担当)

 予想どおりの数字を残したクラークに対して、あらためてオファーするのかどうか。すでに4人の外国人選手のうち、投手のカブレラと野手のルナは再契約済み。それにプラスして来季の戦力構想、新首脳陣の顔触れなど複雑な事情が絡み合っている。

 ヒザに不安のあるルナは三塁に耐えられるのか。高橋周を三塁で使い、ルナを一塁に回す。そうなれば森野はどこで使う? こうしたチームの青写真は、新首脳陣抜きでは語れない。「ベストポジションはファーストだけど、外野だってできるんだ」

 マイナー・リーグでの経験から、クラークは外野守備にも意欲を見せている。最終判断はいかに……。アメリカで球団からの朗報を待っている。
オーロラビジョン

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