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土屋健二 投手 #45

高校時代を過ごした横浜でプロ初勝利

 



 手薄な左の先発要員として、高い期待を背負って日本ハムからDeNAにトレードで移籍した。新天地で迎えた5年目のシーズンで、土屋健二はプロ初勝利を含む2勝をマーク。チームを躍進させるほどの活躍とまではいかなかったが、左腕はプロの世界に確かな足跡を刻んだ。

 日本ハムで過ごした4年間は手厚い先発投手陣の壁にはね返され、4試合に登板しただけで1敗という成績に終わっていた。未勝利のまま新天地へ活躍の場を移すことになったが、移籍先は横浜。横浜高で3年間を過ごした若き左腕は心機一転、飛躍を誓った。

「高校3年間を横浜で過ごし、そのままベイスターズに入れれば良いなと思っていた。チームには左投手が多いわけではないので、割って入りたい。最後までやり続ける姿を見せられたらいいと思う」

 出だしは上々だった。移籍後初登板は4月6日のヤクルト戦(神宮)。ラミレスが外国人選手としては史上初となる日本通算2000安打を達成した試合で、中継ぎで1回無失点と好投し、プロ初勝利をマークした。「ラミちゃんの2000安打の試合で勝ててうれしい。打ってくれて、中継ぎが抑えてくれたから。これからもどんな場面でも投げます」とさらなる活躍を期待させた。

 ただプロ初先発を任された4月29日のヤクルト戦(横浜)では2回途中6失点。この試合の登板で象徴されるように、好不調の波が大きいという課題が鮮明となった。

 制球力の向上など克服すべき点も目立つが、伸びのある直球など目を引く投球もみせた。チームの来季の課題は投手陣に変わりはない。新天地2年目こそ、周囲の期待に応えてみせる。
オーロラビジョン

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