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小山伸一郎・投手陣の精神的支柱として存在感

 



 グラウンド内外で、チームを支えてきた。プロ18年目の小山伸一郎。連覇を狙う上でベテランの経験値は重要なカギを握る。

 昨年は45試合登板だったが、2008年から5年連続で50試合以上に登板。闘志を前面に出す投球と力のある直球が武器だ。2011年に自己最多の8勝を中継ぎとして挙げたときには星野監督から「ハイエナ」と呼ばれるなど、存在感を示した。今季は右ふくらはぎを痛めた影響で、キャンプを二軍で過ごしたが、3月に一軍に合流。ここまで6試合に登板している(4月17日現在)。

 中日から移籍し、楽天の1年目から在籍。今では投手陣で唯一の創設メンバーとなっている。久米島のキャンプの球場もプロが使うにはほど遠い施設でユニフォームも間に合わないといった、手探りの状況からのスタート。戦力も他球団と渡り合うには厳しいものがあった。だが、小山伸は逆の発想だった。「オレはチャンスがいっぱいあると思った」。中日時代から、大きな飛躍。苦労と努力を重ねて、今日がある。

 そんな小山伸だから同僚の信頼も厚い。投手陣の親分的存在で、厳しく、時に優しく後輩たちに接する。昨年まで在籍していた田中将大や今年からチームを引っ張る則本同様、ゴールデンルーキーの松井裕へもアドバイスを送る。16日に松井裕が3敗目を喫した夜、食事に誘って落ち込む新人左腕を励ました。

 星野監督からは「チーム全体を見さす」と期待を寄せられている。「ひとつでもチームの勝利に貢献して、また優勝の喜びを味わいたい」と小山伸。楽天の親分は、今シーズンもフル回転で暴れ回る。
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