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松元ユウイチ外野手・試合終盤で光る勝負強さ

 



 開幕から故障者が続出し、チーム防御率は両リーグワーストの6.08(4月16日現在)と、低迷しているスワローズにあって、まさにいぶし銀の活躍をしている選手がいる。入団16年目を迎える松元ユウイチだ。

 昨季後半は一塁での先発出場機会も多くなり、クリーンアップも務めた。当然、今季はスタメンを視野に「100試合出場、打率3割、60打点、2ケタ本塁打」を目標に掲げた。だが、畠山の好調もあり、開幕から代打での出場が続いている。一塁だけでなく外野も守れるだけに「とにかく試合に出たい。どんな形でもいいからチームに貢献したい」と気合を入れている。

 今季初打席は、チャンスでの代打出場だった。3月29日のDeNA戦(神宮)の2点差を追う8回1死二、三塁で、右前へのタイムリーを放つと、4月1日の広島戦(マツダ広島)でも代打で登場し、チャンスを広げるセンター前ヒット。2日の同カードでは四球を選んだが、5日の阪神戦(神宮)、8日の中日戦(ナゴヤドーム)でも代打で安打を放ち、8試合出場ながら打率は6割だ(17日現在)。

「三振をしないことを意識し、追い込まれてもとにかくバットに当てて粘りたい」と意気込みを話す一方で、「一球で決めないといけない」とピンチヒッターの難しさを語る。打撃練習でも状況を考え、打席を想定しながら、集中して取り組んでいるという。その結果が大事な場面での勝負強さを生んでいるのだ。

 シュアな打撃が持ち味だが、長打にも期待がかかる。終盤での代打成功は勝利に結びつきやすいだけに、チーム浮上には背番号31の活躍が欠かせない。
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