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L.アンダーソン外野手・読売巨人軍第79代四番

 



 常に手を抜かず、どんなときも懸命なプレーを続ける。新外国人・アンダーソンのひた向きさは、間違いなくチームに好影響を与えている。肝心の打撃も絶好調。開幕は七番で迎えたが、すぐに三番に上がり、ここに来て四番を任されるまでになった。原監督も「力でしっかりと(四番を)もぎ取った」と目を細める。

 明るい人柄で、練習中にチームメートと盛り上がることも多い。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)キューバ代表で活躍するなど実績十分だが、首脳陣の助言にも耳を傾ける。周囲はその謙虚さ、素直さを褒める。来日当初と比べると、タイミングの取り方など、打撃フォームは大きく変わった。どんなに結果を残しても、アンダーソンは「原監督やコーチ陣のアドバイスのおかげ」と控えめに繰り返してきた。

 開幕から全試合で四番を務めてきた村田に代わり、初めて打線の中心に座ったのは4月26日の首位・広島との一戦(マツダ広島)。1回一死二、三塁での一ゴロで先制点を挙げると、5回には適時内野安打。7対1から相手に3点を返された直後の7回には2ランで貴重な追加点を挙げた。来日2度目の4打点の大活躍だった。四番起用にも「光栄なことだが、プレッシャーはなく、どんな打順でも自分の役割をして100パーセントのプレーをするだけ」と強調した。

 28日まででチーム2位の5本塁打に、トップの23打点。アンダーソンが打点を挙げた14試合は12勝2敗と高い勝率を誇り、そのバットが勝利に結び付いている。「四番であっても、たとえ九番であってもベストを尽くして、状況に合った仕事をする」と真面目な助っ人は表情を引き締めた。
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