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山本哲哉投手・多くの経験を積み、絶対的な守護神へ

 



 2012年にセーブ王に輝いたトニー・バーネットが開幕からわずか2試合目の登板で左ヒザを負傷。絶対的守護神として期待された助っ人は昨年同様、早々に登録抹消となった。その後、クローザーとして起用されているのが、入団5年目の山本哲哉だ。プロ2年目の11年から一軍で登板。3年目は50試合、昨年は64試合に登板するなどタフネスぶりを発揮している。

 開幕当初に掲げた目標は「3年連続50試合登板」と、今季も中継ぎでのフル回転を誓っていた。予期せぬ形で抑えを任されることになったが「クローザーをやりたい気持ちはある」と本人の意欲は強い。「去年、場数を踏んだことが経験になっている」との言葉どおり、昨季も代役守護神として11セーブの結果を残し、今季もここまで2セーブをマークしている(5月7日現在)。

 しかし、まだまだ試行錯誤が続く状態。4月29日の巨人戦(東京ドーム)では、9回表に畠山が劇的な逆転スリーランを放ち、勝利を目前としたが、その裏に連打を浴び、サヨナラ負けを喫した。「ああいう試合の後は、誰でも落ち込んでしまいがち。心配になって声をかけたけど『また頑張ります』と、うまく気持ちを切り替えていた」と高津投手コーチ。長所はいい意味で開き直ることができる、前向きな性格。同コーチはさらなるレベルアップへ向けて、制球力アップをポイントに挙げた。

「『こいつが出てきたら終わりだな』と相手に感じさせるような投手になりたい」と理想のクローザー像を語った背番号20。日米通算313セーブの大記録を持つコーチの手ほどきを受けながら、絶対的な守護神へと歩みを続ける。
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