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木村文紀外野手・注目の“二刀流”投手を打ち崩す!

 



 今季は開幕スタメンを果たし、攻守走で躍動する木村文紀外野手だが、昨季、二軍戦で野手転向後初本塁打を放った相手・大谷(日ハム)との相性の良さは、対戦の場を一軍に移しても健在だ。

 一軍での初対戦は、今年4月12日の札幌ドーム。先発の大谷が5回2/3でマウンドを降りるまでに、二塁打2本を含む3打数3安打の10割。さすがに、本人も「初めて『合うのかも?』と感じた」と話す。

 2度目の対戦となった5月13日の函館では、ノーヒットに終わったが「ヒットは出なかったですが、第2打席のセンターフライも完璧にとらえていました。風にやられましたね」。屋外だったこともあり、風の影響で結果に結びつかなかったが、手応えは十分だった。

 今季2試合で6打数3安打、打率は5割。内容、結果とも“大谷キラー”と呼ぶに値する。田辺徳雄宮地克彦両打撃コーチも「“キラー”と呼ぶには十分な結果」と、そろって太鼓判を押す。当の木村自身も、「まだ数回の対戦だから得意とも不得意とも言えるわけではない」と前置きはしつつも、「今の時点では良いイメージしかない」と話している。そのイメージが、強気で打席に立てている理由だろう。大谷がプロ入り後最速の158キロをマークしたのが、函館での木村への1球だったことを考えれば、大谷にも“キラー”木村への意識があったかもしれない。

 チームにとっては、函館では2年目の大谷を最後までとらえられず、プロ初の完封勝利を献上してしまっただけに、今後の対戦も考えれば、早めに打ち崩さなくてはならない投手の1人であることは間違いない。その意味で大谷攻略に木村のバッティングが大きなカギを握っているとも言えるだろう。
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